「このツールさえあれば、もう一生安泰だ・・・」
巷では、有料サロンでツールを使わせることが流行っているようですが、そもそもその仕組み自体がツールへの依存体質を作り出し、知らず知らずのうちに自分の頭で考えるという習慣を奪う危険なビジネスモデル。
商売としては非常に優れているかもしれませんが、将来にわたって勝ち続ける一人のトレーダーを育てるという観点で言えば、害悪以外の何物でもありません。
本当に勝ち続けるトレーダーを育てたいのであれば、ツールなどには一切頼らせることなく裁量トレード技術を学ばせるか、自身でツールを作ることができるプログラミング技術を学ばせるか、この2つのいずれかになるという考えが自然であり健全でしょう。
この記事では、FXの環境認識にツールは通用するのか?ということを中心に、自立したトレーダーを目指すために必要なポイントをどのブログよりも生々しくお話していきますので、最後までじっくりと読んでください。
FXの環境認識にツールは使えない!
まず結論からお話すると、FXの環境認識にツールは使えません。
正確に表現すると、どんなツールであっても万能ではないということ。
つまり、そのツールが機能する時としない時を使用者が判断する必要があり、そもそもそれ自体が環境認識なわけで、そこにツールを介入させようとすること自体が本末転倒ですよね。
また、マーケットの魔術師(緑)システムトレーダー編を読んだことがある方ならもうお分かりでしょうが、世界トップレベルのシステムトレーダーであっても、日々、自身でツールのロジックを調整しながら、ツールが最大限の効果を発揮するために尽力しています。
世界トップレベルのシステムトレーダーですらそうであるにも関わらず、どこぞの誰がどういう仮説、前提を持って作ったのかすら分からないツールに優位性があると思う方が不可解でしょう。
そして、本当に優位性があるサインツール(システムトレード)とは、本当に勝っている実力あるトレーダーだからこそ、その手で作り上げることができる神聖なものだと私は考えています。
月額会費を払った一般人がホイホイと使えるツールに優位性があるのか?ということを、お風呂にでも入りながらゆっくりと考えてみてください。
お酒でも飲んでいない限りは、正しい結論を容易に出せるでしょう。
FXの環境認識にツールは不要!自立したトレーダーになるために必要な考え方
FXの環境認識にツールは使えないということを踏まえて、自立したトレーダーになるために必要な考え方をお話していきます。
まず、ツール自体が悪なのではなく、あなた自身で作り上げたサインツールであれば全く問題はありません。
とにかく他人に依存するという思考自体がトレーダー的ではないですし、トレーダーとして勝ち続けるためには、常に試行錯誤していく姿勢が求められます。
元プロ野球選手のイチロー氏がイメージしやすいでしょうが、あれだけ結果を残している選手ですら日々の決まったルーティンをやりながらも試行錯誤を重ねていましたよね。
これと全く同じで、あなたが勝てるようになった時、トレードの全体像は固まっているでしょうが、だからと言って何も考えずにボケーっとトレードできるわけでは決してありません。
「勝ちトレーダーは退屈だ」という言葉を、「勝っているトレーダーは楽して勝っている」という誤った解釈をしないように気をつけましょう。
勝ちパターンが定まっているからチャートをこねくり回す必要がないだけであって、日々のトレードで最大限のパフォーマンスを発揮するコンディション管理には、相当の注意を払っています。
そして、何よりも自分で自分を律する生き方が求められます。
お金も時間も自由だということは、私利私欲を満たそうとすればそれができるわけですが、世間のイメージとは裏腹に、勝っているトレーダーほど物欲がなく地味な生活を送っていることには意味があります。
毎日、好きな時に好きな物を飲み食いし、寝たい時に寝て、食欲、性欲、睡眠欲の3大欲求を満たし続けるあなたをイメージした時に、その姿は決して幸せではありませんよね。
何でもできるからこそ、何をするべきなのかを考えて生きていく必要がある。
これは雇われて生きている以上、ほぼ経験することのない感覚でしょう。
職場に行けば黙っていてもやるべきことが発生し、会社という看板を背にあなたという存在を肯定されることが約束されている。
しかし、専業トレーダーとして生きていくということは、どこにも属さずに自分の頭で考え、自分で行動し、自分で責任を取る。
全てが自己責任の自己完結です。
兼業トレーダーを目指すのであれば経済的自由の獲得が目標でしょうし、ここまで考えなくても大丈夫でしょうが、専業トレーダーとして生きていくということは、羨望の眼差しを浴びること以上に己を律する生き方が求められることを理解してください。
なので、兼業トレーダーであったとしても、少なからずその一端を担うわけですから、相応の自己規律を持った生き方を体現していきましょう。
まとめ
そもそも、そのツールに特別な優位性が本当にあるのなら世の中に出回るはずがなく、ネット検索で行き着いた一般人が手にできる訳がありません。
未来にわたってFXで利殖していくということは、裁量トレード技術を身につけるか、自身でシステムトレードを設計できるプログラミング技術を身につけるかの2択です。
どんな形であれ、誰かに依存する甘えがあるのなら、1日でも早く相場の世界からは足を洗った方が賢明だという言葉を持って、この記事を終わります。