「何か最近、ポジポジ病になってない?」
マルチタイムフレーム分析に取り組んでいると、誰しもが必ず一度は経験すること。
そして、ある一つのことを完全に理解できていなければ、知らず知らずのうちに全く異なるトレードスタイルへと悪変してしまうリスクが潜在している。
今回は、マルチタイムフレーム分析に取り組むトレーダーであれば、絶対に抑えておかなければいけないポイントについて徹底的に解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
マルチタイムフレーム分析の罠はコレだ!
マルチタイムフレーム分析の罠が何なのかというと、それは本来の執行時間足よりも下位足で全ての判断をしてしまうこと。
つまり、執行時間足のセットアップを踏まえて下位足でエントリータイミングを図ろうとしていたものが、そのまま下位足の値動きにのめり込んでしまい、利確と損切りに始まり、その次のトレードチャンスまでも下位足で探してしまう。
そして、これを繰り返していると、あなた自身が全く意図せずにトレードスタイルが変わってしまい、それをもとに戻すのにも一苦労します。
なので、あなたのトレードスタイルにおいて各時間足が持つその意味をしっかりと理解し、どんな時もその意味が持つ役割を徹底しなくてはいけません。
マルチタイムフレーム分析の基本的な考え方はこの記事で詳しく解説していますので、合わせてチェックしてください。
マルチタイムフレーム分析の罠を回避する方法
では次に、マルチタイムフレーム分析の罠を回避する方法をお話します。
まず結論からお話すると、エントリー後は執行時間足以下は見ないを徹底すること。
マルチタイムフレーム分析に取り組むためには、最低でも4つの時間足を同時に表示させるわけですが、大局・執行時間足・エントリータイミングのうちエントリータイミングの時間足を非表示にし、執行時間足以上でチャートをチェックしましょう。
どうしても細かい値動きを見たくなるものですが、それをやってしまうと大局的な方向性はしっかりと理解しているにも関わらず、下位足で上下する値動きによって意志力を削られ確かな判断ができなくなってしまいます。
私の場合は、1分足を除く月足から5分足までの8つの時間足を常に同時に表示していますが、スイング気味に持つポジションの時は30分足以上しか表示しません。
また、デイトレの場合は、15分足、5分足で値動きを追いますが、基本的には1時間足を執行時間足としていますので、1時間足か30分足のローソク足1、2本をターゲットだというコンセプトはしっかりと自覚しています。
何より最も危険なのは、損切りをした後に下位足でエントリータイミングを探してしまうこと。
1時間足、30分足が執行時間足であるにも関わらず、損失を取り戻したいがために5分足や1分足でエントリータイミングを探すのは絶対にやめるべきで、そもそも損失にあった時点であなたのIQは下がった状態であることを覚えておきましょう。
マルチタイムフレーム分析の罠と感情との向き合い方
最後に、マルチタイムフレーム分析の罠と感情との向き合い方についてお話します。
よくメンタルをコントロールしようと言いますが、感情とは自然に湧き出るものであり、それを制御すること自体が論点がズレているということ。
つまり、あなたが誰かにネガティブな言葉をかけられた時に、顔では笑うことはできてもイライラする感情が湧き出ること自体を抑えることはできませんよね。
それと全く同じで、損失にあった時にイラッと感じるのであれば、無理にそれを抑える必要はありませんし、むしろイラッとした自分を客観的に自覚することが重要。
例えば、私の場合は損切りにあってイラッとした時には、チャートをすぐに閉じて全く別のことをやるようにします。
また、暴走しそうだと感じた時は、口座の資金を全て出金して取引自体をできないようにすることもあります。
なので、トレードをしていてネガティブな感情を覚えた時には、それをコントロールするのではなく、ありのままの感情を受け入れながら、暴走しないように物理的な行動対策をとることが大切なんですね。
それが私の場合は、チャートを閉じる、出金する、スマホにFXアプリを入れない、なわけです。
損切りにあってイライラしてしまう自分を責める必要はありません。
むしろ、大切なお金を失ったのですから頭に来ない方がおかしいでしょう。
でも、だからと言って無駄な取引をしていいわけではないですよね。
反省すべき点をしっかりと見直し、その損切りを次に繋げることができるように行動対策をとっていくことがトレーダーとして大切なことです。
まとめ
マルチタイムフレーム分析の罠とその回避方法などについてお話してきました。
完全無欠な方法など存在せず、何をやるにしても人が管理する以上はメリットとデメリットを理解していることが大切。
そして、感情に強い影響を与えるFXにおいては、その感情を制御するのではなく、全く別のアプローチによって自らの暴走を機能させない行動対策が必須です。
マルチタイムフレーム分析の罠にハマることなく、執行時間足とエントリータイミングの境界線を厳密に定義し、トレーディングの精度を高めていきましょう。