「環境認識に使えるツールはないかな・・・」
「サインツールがあるから環境認識はできなくてもいいや・・・」
環境認識が大切なことは分かっているのに、苦手だからとやらなくてもいい理由を探してしまいがち。
しかし、環境認識さえしっかりできれば、あなたの手法が機能する場面を見極めることができ、それによって相場から継続して利益を抜き取ることができるようになることも承知の通りですよね。
この記事では、FXの環境認識をシンプルに洗練させ、大切な要素を視覚化するために水平線が絶大な効果をもたらす意味と具体的な引き方を徹底解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
FXの環境認識・水平線とは価格だ！
まず結論からお話すると、FXの環境認識において水平線とは価格だということ。
トレンドラインなどの斜めの線も、あなた自身がチャートを解釈しやすいように彩っているだけであって、あくまで主役は高値と安値ということを忘れてはいけません。
水平線、斜めの線ともに主役は価格であるということは、皆分かっているようで実戦レベルで使いこなせていません。
それは、現に多くの人が水平線、斜めの線の設定に四苦八苦していることが、その事実を如実に現しているのではないでしょうか。
水平線をどこに引こうか、このトレンドラインをどうやって当てようか、このチャネルはどこにハマるだろうか、などなどこれらは全て価格ありきではなく、自己満足でラインを引きたいから引いているだけで、そんなラインが機能するはずがありませんよね。
大切なので繰り返しますが、水平線、トレンドライン、チャネルラインの主役はあくまで価格だという考え方を実戦でのライン設定に活かせるように、まずはしっかりと落とし込みましょう。
FXの環境認識で水平線を引く3つのポイント
FXの環境認識で水平線を引くポイントについて解説します。
前述のとおり、とにかく水平線は価格だということを、まずはしっかりと理解した上で引くポイントを探ること。
ポイント① 水平線＝始値 or 終値
水平線を引く上で重要になってくる価格は、始値と終値。
高値と安値は証券会社のレートによって異なってきますし、これまで幾度となく水平線を引いてきましたが、高値と安値、つまりヒゲ先で水平線を引いても実戦で活かせたことはほぼありません。
この内容を鵜呑みにするのではなく、まずはあなた自身が実践して技術を磨いて欲しいのですが、私が水平線を引く際に意識しているポイントは次のとおり。
- 高値となった日足の始値か終値
- 安値となった日足の始値か終値
- 高値となった4時間足の始値か終値
- 安値となった4時間足の始値か終値
ここでなぜ始値と終値が出てきたのか、勘の鋭い人なら気づいたのではないでしょうか。
ダウ理論では終値を最も重要視するにも関わらず、なぜ始値も入っているのかと。
株などと違ってFXは、営業日ごとの切り替わりにおいて基本的に窓を開けませんよね。（僅かに開けることは多々ありますが）
ということは、前日の終値はほぼ当日の始値であって、その僅かの差が厳密な水平線設定をする上では非常に重要になってきます。
ポイント② 割高か割安かという理解
また、水平線＝価格であるということは、その水平線よりも下に価格がある場合は割安であり、上にある場合は割高であるという理解も合わせて非常に重要。
そもそも需給の原則で考えれば、高いところで売り、安いところで買うことがベストであり、この割高、割安という見立ては実戦では大いに役立ちます。
チャートをずっと見ていると、需給の原則という本質的なことを忘れてしまいがちですが、我々トレーダーは高いところで売り、安いところで買うために水平線を引くということを忘れないようにしましょう。
ポイント③ 水平線は4時間足以上で引く
フラクタル構造である以上、どの時間足にもダウ理論が成立するということは、どの時間足にも水平線は引くことができます。
しかし、大きい時間足の方が優位性が大きいことと全く同じで、水平線も大きい時間足で引いた方が圧倒的に優位性が大きい。
つまり、どの時間足でもチャートをこねくり回して、水平線を引こうと思えばいくらでも引けるわけですが、それでは目線がブレるだけで判断に迷いが生じます。
私自身、日足、4時間足でしか水平線を引きませんが、そこに至るまでには色々な時間足で水平線を引いてきました。
その経験を踏まえて、現在は日足と4時間足でしか水平線を引かないということに落ちついていますので、この記事の内容を実践する中であなたの最適解を生み出していきましょう。
まとめ
水平線はマウス操作をカチカチっとやるだけで誰でも引くことができますが、誰でもできることだからこそ誰にもできない次元が存在し、やっていることは分かっていても真似ができないということが起こります。
バットを振ることは誰にでもできますが、150キロのボールを打てる人は限られますよね。
トレードもこれと全く同じです。
本当に優位性が大きい水平線を引ける人は限られる、という事実をまずは受け入れ、日々、水平線を引く技術を磨いていきましょう。
