基礎知識

FXの環境認識・あなただけの基準を作る方法を徹底解説!

「環境認識って、何をどう見ればいいのか分からない」
「そもそも環境認識って何?」

トレード学習に取り組むにあたって、誰しもが必ずブチ当たる壁が環境認識であり、さらには、その壁を越えられないがために、いつまでも勝ち切ることができないトレーダー志望者が多いのが現実。

 

そして環境認識とは、テクニカル分析の中でも最も重要な要素であり、どれだけ優れた手法や資金管理を持ってしても、環境認識なくしてトレードで勝ち抜くことは絶対に不可能だということは、あなたもこれまでの経験を通してよく分かっていることでしょう。

更には、ネット上には環境認識に対する本質的な情報が絶望的に見当たらないことも、環境認識難民を続出させている原因でもあります。

 

でも安心してください。

この記事では、あなたが環境認識の基準を作り上げるために必要なことを根っこの部分から徹底解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

 

FXの環境認識に用意された基準は存在しない

FXの環境認識の基準について、まず結論からお話すると統一見解としての絶対的な正解は存在しません。

 

分析は上位足から下位足へ、などといった一般的なセオリーは存在しますが、相場参加者の数だけ答えが存在するこの世界で生き抜いていくためには、他の誰かに植え付けられた知識ではなく、あなた自身の手で基準を創り上げていくことが必要不可欠。

そして、脳に汗をかき、自らの手を汚してこの道を進む覚悟がない場合は、厳しいようですが相場の世界には、これ以上、足を踏み入れるべきではないと断言します。

 

その反面、能動的・主体的に物事を考え、他に依存することなく自己責任の在り方で生きている人というのは、その存在自体がマイノリティ(少数派)なので、必然的にトレーダーとして大成する可能性が高いんですね。

なので、この記事を読み進める前に、あなた自身の本質的な生き方、在り方、考え方などについて、じっくりと内省してみてください。

 

FXの環境認識で基準を作り上げるために必要な考え方

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では次に、FXの環境認識であなたが基準を作り上げるために必要となる大切な考え方についてお話していきます。

 

まず理解しておくべきことは、誰しもがチャートを自分が見たいように切り取って見ているということ。

つまり、水平線、トレンドライン、インジケーター、オシレーターなどは、相場参加者それぞれが自分にとって都合が良い部分を見えやすくするために表示しているに過ぎないんですね。

 

この世界に宗教が存在し絶対的な正解がないことと全く同じで、FXの環境認識の基準においても、あなたの正解(不正解)は誰かの不正解(正解)であり、更には同じ瞬間であってもどちらも正しい(間違っている)ということが当たり前に存在しているのが相場という世界だということを理解しましょう。

だからこそ、あなた自身の手で、他人の意見に左右されることなく一貫した基準を持って相場と向き合うためのルールを作る必要があるんですね。

 

では、いよいよFXの環境認識の基準の作り方について、具体的にお話していきます。

 

 

FXの環境認識・あなただけの基準の作り方

FXの環境認識における、あなただけの基準の作り方についてお話していきます。

 

まず最も大切なポイントは、チャートからあなたが何を見たいのか・見つけたいのかということ。

何が見たいのかを明確にできていない状態では、人は見ているようで何も認識できていません。

 

何を見たいのかを明確にする

例えば、今日あなたが見た信号機の数を覚えていますか?スマホの画面を見ずに、全てのアプリの配置を正確に言えますか?車を運転しながら、フロントガラスの汚れと外の風景を同時に見れますか?

しかし、これらを「今日はこれを見よう」と目的を明確にした時に、それらを手にとるように把握できますよね。

 

FXの環境認識も、基本的な考え方はこれと全く同じです。

ここでは、チャートパターンという形式的な表現を用いて定性的にお話します。

 

テクニカル分析には、それぞれの値動きを相場参加者が共通認識しやすくするために形式的にチャートパターンが用いられていますが、ダウ理論がチャートの値動きを認識する共通ルールである以上、あなたがそのチャートパターンを認識したということは、度合いは別として他の誰かも認識していると言えますよね。

 

で、そこから何が重要かというと、そのチャートパターン自体の確度がどの程度のものかということ。

つまり、多くの人があなたと同じチャートパターンを認識していればいるほど、そのトレードコンセプトに優位性があり、それを推し量るために環境認識をする。

 

この考えを踏まえて、環境認識の基準を設計していくのです。

まずは1つを極める

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売りも買いもやる、あの通貨もこの通貨も見る、順張りも逆張りもやる、あのパターンもこのパターンもとる。

果たして、これらの行動に一貫した基準を設けることができますか?

 

結果が出ていないトレーダーほど、多くの利益を手にしたいがために多くの行動を選択しますが、勝っているトレーダーほど、最小の行動で最大の利益を獲得している現実をしっかりと受け止めること。

 

多くの情報で溢れている中では、何を取捨選択すればいいのか迷うのも事実ですが、FXで結果を出すためには、広く浅くではなく、狭く深くが絶対にいいということだけは強く言い切れます。

これは決して表面的な話ではなく、私自身が過去にあれもこれもとろうとしたがために、不要な遠回りをしてきた実体験をもってお話していますから、同じ轍を踏まないためにすぐにでも活かしてください。

 

環境認識の基準の一例

では最後に、これまでの話を踏まえて一貫した環境認識のために設ける基準の一例をお示しします。

 

  • 買いのみに固定する
  • 監視時間を20時から24時までに固定する
  • 監視通貨を多くても2つに絞る
  • 執行時間足を1時間足に固定する
  • 週足・日足・4時間足の水平線でのみトレードする
  • 採用パターンはダブルボトムに固定する
  • 使用するインジケーターを1つにする

 

買いと売りを両方やる場合

  • 監視通貨を1つに絞る
  • 採用パターンを三尊と逆三尊に固定する
  • その他は基本的に上記と同じ

 

このような基準があって初めて、今の相場環境があなたのトレードコンセプトに合致するのかを判断するために環境認識が意味をなすということ。

そして、これをリアルチャートで実践しながら微調整を施し、あなただけの環境認識の基準を創り上げていくのです。

 

一貫した基準を持って相場と向き合うためには、あなた自身の行動指針を厳密に定義するほかありません。

複数時間足で構成される相場には、全く同じ組み合わせは存在しなくても、似たような組み合わせや場面は必ず現れ、それを移り行くリアルチャートで機敏に察するためには、あなたの中に一貫した基準を設ける重要性と必要性がよく分かったのではないでしょうか。

 

青牛
青牛
環境認識の精度を極限まで高めるのであれば、マルチタイムフレーム分析によって複数時間足を調和する営みは必須ですから、時間をかけてでも身につけていくことをオススメします。
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まとめ

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環境認識の基準を設ける上で大切な考え方や基準の一例をお話してきましたが、何よりも、まずは少額のうちに自分自身で実践してみることが大切。

誰かの受け売りや机上の空論ではなく、あなた自身の血が通った実体験にこそ本質的な価値があります。

 

そして、あなただけの基準を創り上げたその先に、勝っているトレーダーほど口癖のように「やっていることはシンプル」という意味が身をもって感じるはず。

安易な逃げ道や甘い誘惑に負けることなく、力強く相場という道を歩んでいきましょう。