「無駄なエントリーばかりしてしまう」
「売買ルールに適合する場面がほとんどない」
というジレンマを抱えている人は非常に多いのではないでしょうか。
トレーディングを難しくする要因の1つに、何でもできてしまうという大きな裁量余地があり、だからこそ各自で厳密な売買ルールを定める必要がある。
そして、具体的にトレードする時点で意思決定の根拠となる要素についての考えも、事前にしっかりと整理しておくことが大切です。
この記事では、テクニカル分析の根拠を定めていくために必要なことを、どのブログよりも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
テクニカル分析の根拠とは
![雷雨, 木, 森林, ライトニング, 閃光, 雲, 嵐, 天気, 自然, 雷, 風景, 嵐の雲, 雰囲気](https://cdn.pixabay.com/photo/2021/05/22/20/31/thunderstorm-6274575_960_720.jpg)
テクニカル分析の根拠とは、あなたが採用している手法を実行するために必要なトリガーとも言い換えることができます。
つまり、その根拠が揃わなければエントリーできない要素。
その根拠となる要素は実に多様で、ダウ理論、水平や斜めのライン、インジケーター、オシレーター、時間など様々なものがあります。
しかし、根拠は多ければ多いほどいいというわけではなく、採用する根拠の数が多くなればそれに反比例してトレードチャンスが減るという状況に。
詳しくは次項で解説しますが、この記事ではルールを複雑化せずに極力シンプルにする意味を解説していますので、合わせて読んでみてください。
![](https://aoushi-fx.com/wp-content/uploads/2021/10/環境認識-4-320x180.jpg)
では私が採用している根拠を例に出してみましょう。
- 採用するチャートパターン
- 共通認識性が高いポイントでのハンマー(下ヒゲ)
- ハンマーの強度
- 共通認識性が高い水平線
- ボリンジャーバンド−2σへの貫通
- EMAがサポートor乖離
- 価格が動き出す時間帯
- 何週目か、何曜日か
- ストップ刈り
といった個々の要素を確認し、それらの組み合わせを調和してトレード戦略を練っています。
なので、どれかが非常にポジティブなシグナルであっても、他の何かが極端にネガティブであればトレードを回避するという判断もするんですね。
まずは、テクニカル分析の根拠となるエントリートリガーをより洗練させるために、今あなたが採用している要素を書き出して精査してみることをオススメします。
実際に紙に書き出してみることで、あなた自身がチャートから何を根拠として認識しているのかが浮き彫りになりますから、ぜひやってみてください。
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テクニカル分析の根拠は3つ揃えろ!
次に、テクニカル分析の根拠の数について解説します。
まず結論からお話すると、テクニカル分析の根拠は3つを確保してトレードすること。
この3という数字の意味は、2つでは心もとなく、4つ以上ではチャンスを逃してしまうから。
ここで1つ、しっかりと理解しておかなければならない大切なことをお話します。
テクニカル分析の根拠とする要素は、それ単体では意味を持たないということ。
テクニカル分析の根拠が根拠となるために必要なこと
![木, 葉, 木の枝, 質感, パターン, 自然, 緑, 年頭, 植物, アブストラクト, グリーン](https://cdn.pixabay.com/photo/2017/04/21/17/29/wood-2249363_960_720.jpg)
テクニカル分析の根拠の代表例としては、ハンマー(上・下ヒゲ)が挙げられますよね。
しかし、そのハンマー単体ではテクニカルシグナルとしての優位性はないんです。
少し過激な表現をするならば、ハンマー単体に優位性は皆無と断言してもいいでしょう。
つまり、個々のテクニカルシグナルの優位性は総体的な意味づけの中で決まるわけです。
このハンマーでいえば、
- それが形成されるまでの流れ
- どの価格帯で形成されたのか
- 意識される水平線や斜めのラインがあるか
- その足が内包する下位足ではどのような値動きを描いたのか
- 重合するインジケーターの反応度合いは
といった複数の要素を加味した中で、初めてそのハンマーのテクニカルシグナルとしての強度が担保される。
これに限らず、テクニカル分析の根拠となるあらゆる要素というのは、総体的な関係性の中で意味づけが決まるということをしっかりと理解しておきましょう。
根拠の数を決める考え方
前述のとおり、1つのトレード戦略を計画する過程において、テクニカル分析の根拠は3つが目安。
これについて、根拠が少ない場合と多い場合に分けて解説します。
根拠が〜2つ
根拠が少ないということは、当然そのトレード自体の確度が低いということ。
しかし、根拠が少なければ全くトレードができないというわけではなく、構成するテクニカルシグナル個々の強度が非常に強ければ、1つのトレードとして十分成立します。
ただし、確固たるトレードルールを構築できていない段階は、しっかりと根拠の数を揃えてからトレードすることをオススメ。
根拠が3つ〜
根拠の数が多いということは、そのシナリオの確度が高いことになるわけですが、そこにも落とし穴があります。
それは、根拠の数を揃えることにこだわれば、トレードチャンスが必然的に減るということ。
これはシステムトレードにおけるカーブフィッティング(過剰最適化)と同じで、1つの事象に特化すればするほど、それに反比例して他の要素が排除されていきます。
ガチガチにルールを固め過ぎてしまうと、裁量トレードを採用していることに矛盾が生じてしまいますから、売買ルールに柔軟性を保つためにも根拠の数を集めることが目的にならないように気をつけましょう。
トレードの目的は、あくまで利殖することです。
![](https://aoushi-fx.com/wp-content/uploads/2021/11/マルチタイムフレーム分析-320x180.jpg)
まとめ
![ノスリ, キングバザード, 鳥, 猛禽類, ラプター, 肉食動物, 自然, 動物, 飛行, 猟師, 羽毛](https://cdn.pixabay.com/photo/2017/05/05/16/57/buzzard-2287699_960_720.jpg)
テクニカル分析の根拠の数は、少ないと不安だが多ければいいというわけではない。
そして何よりも大切なことは、あなた自身がその根拠をぐうの音が出ない程に完全に信頼し切っていること。
一瞬の判断が求められるトレーディングにおいて、一瞬の迷いや戸惑いは結果に大きな影響を及ぼします。
リアルトレードで最大のパフォーマンスを発揮するためには、事前にしっかりとあなた自身を納得させておく必要がある。
あなたにとってのテクニカル分析の根拠とは何か?を今一度、じっくりと考えてみましょう。
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