「週末は検証しよう」
「土日に今週の振り返りと次週の戦略を立てよう」
と考える人は多いでしょう。
しかし、独身ならまだしも家庭を持っているとなると、思うように時間を使うようにできないもの。
だからと言って、なあなあな時間の使い方をして、その間を埋めるようにトレード学習するようでは効果的ではありません。
この記事では、デイトレーダーが土日にどのように時間を過ごすか?ということについて、青牛の実生活を踏まえて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
デイトレーダーの土日の効果的な過ごし方
デイトレーダーの土日の効果的な過ごし方についてお話していきますが、この一連の内容はそれぞれの環境によって大きく異なります。
結婚しているのか、子供がいるのか、子供の年齢は、といった要素があるわけですが、その中でも自分自身の経験も踏まえて最も大変な環境は、小さい子供がいる時期でしょう。
デイトレーダーの土日の効果的な過ごし方をお話する前に、まず子育てとの向き合い方について、私の考えをお話させて頂きます。
子育ては何事よりも最優先すべし
ネイティブアメリカンが残した言葉に、次のようなものがあります。
地球はあなたの両親からあなたへと与えられたものではない。あなたの子供があなたに貸し出したものだ。人は祖先から地球を継承するのではない。子供たちから借りているのだ。
この言葉の真意は私には分かりませんが、初めてこの言葉を知った時に大きな衝撃を受けたことを今でもはっきりと覚えています。
少なくとも今この瞬間は、子供達の未来と確実に点と点で繋がっていることは確かであり、であるならば、今のあなたが子供達に与えているに見合った未来があなたにも子供にも訪れる。
トレード学習に関わらず、仕事であれ何かに没頭すると家庭や子供のことを忘れてしまいがちですが、私の考えとしては、ハッキリ言って子育て以外の時間はいくらでも取り戻せると思っています。
逆に言えば、子育ての時間だけは絶対に取り戻しが効かないということ。
幸いにも私は、トレード学習において家族との時間を犠牲にしたことはありませんが、専業となった今でもチャンスとなればチャートに張り付くため、その時は一時的にでも家族との時間を犠牲にしていることにはなるでしょう。
つまり何が言いたいのかというと、家族との時間を何よりも優先すべきで、それに子育てという要素が加わるのであれば、問答無用で最優先・最重要事項として向き合うべきです。
仕事が絡むとなかなかそこまでの思い切った決断はできないかもしれませんが、今の生活で家族を幸せにできないのに、トレードで勝てるようになり経済的自由を手に入れたら家族を大切にしようなんて考えは絵空事でしかありません。
相場は逃げませんし、資金さえあればいつでも参戦することができますが、子育ての時間は絶対に取り戻すことはできない。
寝かしつけをする役割があるのなら、それが終わってから。
日中、子供と触れ合う時間があるのなら、その時間を存分に楽しんでから。
これらを自然体で実践できる人間力があれば、トレード学習に後ろめたさを感じることなく気持ち良く取り組むことができますから、まずは人生というスケールで捉えた時の優先事項・重要事項をしっかりと定義しましょう。
デイトレーダーである前に1人の人間として大切なことを前段でお話したわけですが、この順番を履き違えてしまうと家族からの理解も協力も得られない状態になり、結果として全てあなたに返ってきます。
この記事を読み進める前に、その意味と現在の生活をしっかりと見つめ直してみてください。
土日の効果的な過ごし方
では、デイトレーダーとして土日をどのように効果的に過ごしていくのかということを解説していきます。
やるべきことは、大きく分けて次の3つ。
- 今週の全てのトレードの振り返り
- 次週のシナリオ作成
- 課題・検証の洗い出し
今週の全てのトレードの振り返り
これ自体は一般的な行動なので、特段の説明はしません。
その代わりに、この振り返りをする上で非常に重要なことをお話します。
トレード記録をつけることの重要性はほとんどの人が理解していると思いますが、問題はその方法。
それは、「いかに精度の高い記録をつけることができるか」ということ。
振り返りをする目的を考えればその答えは自然と出るわけですが、これまでのトレードを客観的に把握し、その反省等を今後のトレードに繋がりとして活かしていくためには、主観を挟まず、人間の記憶の曖昧さを排除したトレード記録をつける必要があります。
これはかなり前のサンプルですが、私が日常的に作成しているトレード記録で、このような記録を1,000枚以上蓄積しています。
手書きの記録が悪いわけではありませんが、このような実際のチャートと比較するとなると、精度という視点では圧倒的に劣ってしまいますよね。
反省や失敗、課題などを具体的な行動対策として蓄積し、PDCAサイクルを効果的に回していくためにはこのような記録が必須。
土日の振り返りをより実りある時間にするために、少しでも参考にしてみてください。
次週のシナリオ作成
その週の振り返りが済んだ後は、次週のシナリオを作成します。
シナリオ自体はいつでも練ることができますが、何よりも「チャートが止まっている時間」に行うことが大切。
あなたが意識していなくても、チャートが動いていることで潜在意識には確実に何らかの刺激を受信しています。
先入観、思い込み、希望的観測を少しでも排除してシナリオを練るためにも、チャートが止まっている土日にシナリオを練るようにしましょう。
また、トレードスタイルにもよりますが、環境認識の大局的判断から「来週は売りで攻める・買いで攻める」のように、売り買いの方向をどちらかに絞ることで目線が固定でき、待ち構えるポイントも明確になるのでオススメ。
課題・検証の洗い出し
限られた時間の中で振り返りとシナリオ作成を行ない、まだ時間が確保できるのなら課題の洗い出しや検証作業を行いましょう。
課題や問題点を洗い出す過程で、最も必要な材料はトレード履歴。
- 複数通貨ペアを取引している場合は、勝敗に偏りが生じている傾向を見つける。
- 単一通貨ペアでも、勝敗に偏りが生じる時間帯を見つける。
- 売りと買いでの勝敗の傾向を分析する。
- 勝敗に偏りが生じる手法があるなら、採用する手法を限定する。
- 勝ちトレード、負けトレードそれぞれのポジション保有時間の傾向。
- 勝ちトレード、負けトレードそれぞれのポジションサイズ。
などなど、あなたのトレードをブラッシュアップするために最も必要な情報は、誰かのトレード履歴ではなく、あなた自身のトレード履歴に隠れています。
振り返りができないほどのトレード回数であれば、それは管理できない回数のトレードをやっているということ。
振り返る気もおきないのであれば、適当なトレードをやっているということ。
勝ちトレーダーになるために外に答えを求めるのではなく、あなた自身がすでに持っている答えを自らの手で探していきましょう。
まとめ
デイトレーダーが土日を効果的に過ごすポイントを解説してきました。
結果が出ているいないに関わらず相場の世界にのめり込み過ぎると、人生において本当に大切なことを見失ってしまいがち。
相場の世界は逃げませんが、子育てを中心とした家族の時間は絶対に取り戻すことはできません。
何のためにトレードに取り組んでいるのかという本来の目的や目標をしっかりと定め、豊かな人生を築いていきましょう。