「勝っているあの人は瞑想している」
「メンタルコントロールには瞑想が一番なのか」
といった気持ちを抱いたことは誰でも一度はあるはず。
私自身、過去にトレードで結果が出ない原因を「人間的な未熟さ」と仮説を立て、瞑想に励んだり自己啓発本を片っ端から読み耽ったこともありますが、それらが今、何かしらの役に立っているのかと考えると首を捻ってしまいます。
この記事では、トレードで結果が出ていないことに加えて瞑想に迷走しているあなたのために、トレーダーにとって瞑想はどのような位置付けなのか?ということを解説していきますから参考にしてみてください。
FXトレーダーに瞑想は必要か?
FXトレーダーに瞑想は必要か?ということについて、まずはじめに結論をお話すると、瞑想はトレーダー云々よりも人間にとって非常に有益だということ。
数年前までは、瞑想はビジネスのトップエリート達が取り組んでいることで話題となっていましたが、今や日常習慣として多くの人々に取り入れられるものとなりました。
どのような種類の瞑想が効果的なのか?などといったことについては割愛しますが、脳に酸素を多く取り入れるその行為自体は人間という生き物にとって非常に有益であることに疑いの余地は一切ありません。
となると、必然的にトレーダーにとっても瞑想は非常に有益だという話になるわけですが、これからお話することを明確に理解していないとスピリチュアルも含めた曖昧な世界のドツボにハマってしまいます。
FXトレーダーが瞑想で迷走しないために理解しておくべきこと
FXトレーダーが瞑想で迷走しないために理解しておくべき最も重要なことを、まずはじめにお話します。
それは、トレーダーとは技術職であるということ。
または、職人と言い換えることもできます。
価格と時間という2次元に羅列された単なるグラフから、その後に起こり得る値動きの確率的傾向を見出すことなど、一般の人からすれば到底理解が及ばない世界。
そこに一貫性と継続性を有した優位性を見出せること自体が、そもそも常識を超えたことをしているわけです。
そして、トレーダーを目指す人が瞑想で迷走しないためにしっかりと理解しておくべきことは、瞑想したからといってトレードでは勝てるようにはならないということ。
より正確には、トレード技術のままならない人が瞑想をしたところで、勝つために必要なトレード技術は身に付かない。
瞑想によってパフォーマンスが大きく向上する可能性が高いケースとは、すでにトレードで結果を出している人や勝つための糸口を掴みかけている人。
結果が出ていない状態では、貴重なリソースを瞑想にフルベットしないことが賢明です。
FXトレーダーに必要なメンタルマネジメント
FXトレーダーに関する情報でメンタルコントロールという言葉を目にしますが、そもそもメンタル=感情をコントロールすること自体が本質からかけ離れています。
感情とは、心の中から自然発生的に湧き上がるものであって、それを制御することはできませんよね。
それに対して、メンタルをマネジメントする、つまり、管理するということは戦略的な側面を持ちます。
- 悲しくなったら → 笑顔になろう
- イライラしたら → 外に出て一息つこう
- 損切りしたら → パソコンの電源を落とそう
- 利確したら → 調子に乗る前にチャートを閉じよう
などのように対処法としてのロジックを作ることで、発生したメンタルを起因とした行動にポジティブな動線を構築することができます。
そして、瞑想することによって培われる力を発揮するタイミングとはまさにこの瞬間であり、自分がどういう感情に支配されているのかを客観視できるようになること。
教育学や脳科学では、これを「メタ認知」と言いますが、あなた自身の認知活動を客観的に捉える、つまり、自らの認知(考える・感じる・記憶する・判断するなど)を認知することを指し、瞑想することによってこのメタ認知力を鍛えることができると言われています。
トレーダーとして、ある程度の知識と技術を構築したその後は、確かな成功体験と有益な失敗経験を積み重ねながら成長していくことが求められ、そのために瞑想を取り入れることが最も合理的な選択でしょう。
まとめ
FXトレーダーが瞑想で迷走しないためには、まずは結果を出すために必要な技術を習得するための努力に励むこと。
瞑想に迷走してしまうことは、決して必要な道のりではありません。
身につけた技術を最大出力するための選択肢として、瞑想を有効に取り入れてみてください。
くれぐれもこの順番を間違えないように。
今のあなたに何が最も必要なのか。
どんな時も内省し、成長に必要な行動を積み重ねていきましょう。