「昼間は仕事で忙しいから夜がチャンスだな」
「チャートを頻繁に見れないからスイングトレードをやりたいな」
兼業トレーダーの場合、パソコンの前に座る時間を確保することも難しいため、スイングトレードに興味がある人も多いでしょう。
この判断は正解で、「時間がないからスキャルピング」という選択をした人のほとんどは、結果を出すことなく退場するのが定説。
何よりFXトレードは、チャンスの回数を増やすことに意味はなく、1回の利益を最大化することに価値があるというもの。
この記事では、ライフスタイルからスイングトレードを検討しているあなたのために、スイングトレードに特化した環境認識の解説をしますので、ぜひ参考にしてください。
FX・スイングトレードの環境認識は週足・日足・4時間足・15分足で決まり
まず結論からお話すると、FXのスイングトレードの環境認識は、週足・日足・4時間足・15分足を見ればOK。
日足の重要さはさることながら、週足を味方につけることができればスイングトレードの質は大幅に向上します。
逆に言えば、スイングトレードをやるのなら週足をしっかりと分析できなければ、チャブつきに飲まれたりしてストレスを抱えることになるでしょう。
では、週足・日足・4時間足・15分足の4つの時間足をどのように組み立てていくのか解説します。
週足:大局
週足は大局を把握するためにチェックします。
- 上昇トレンドなのか、下降トレンドなのか、レンジなのか。
- 意識される高値、安値があるのか。
- 節目となるサポートライン、レジスタンスラインとの距離感はどうなのか。
スイングトレードの場合、週足での押し目や戻り高値、レンジの高値と安値を仕掛けるポイントにすると、エントリーしてからテクニカルバリアに引っかかることなくスムーズに巡行するので確実に環境認識ができるようにするべき。
4時間足:執行時間足
スイングトレードだからといって4時間足が絶対にメインの時間足というわけではありませんが、一般的にはスイング=4時間足という認識が大方を占めていると思うので、4時間足として解説します。
大前提として、次のことについてあなた自身で定義しておかなければいけません。
- 最短と最長のそれぞれのポジション保有期間。
- 平均的に4時間足の何本を抜き取るのか。
- 巡行後、どのタイミングで建値トレールするのか。
- どの価格が突破されればエントリーの根拠が崩れるのか。
なぜこれらを定義づける必要があるのかというと、もしこれらをルール化していなければ、知らず知らずのうちにデイトレやスキャルピングになってしまうから。
チャートにのめり込み、本来のスタイルとは全く別の行動によって資金を失わないためにもルール作りは大切。
次に、4時間足であなたが狙うチャートパターンを決めましょう。
そして、買いと売りのどちらか一方に固定することを強くオススメしますが、その
理由についてはこの記事を合わせて読んでください。
日足:セットアップの確度を図る
日足の解説が、週足の次ではなく4時間足の次としたことには理由があります。
大原則として、環境認識は上位足から下位足へスケールダウンしていくわけですが、日足1本が陽線と陰線のどちらになるのかを見極めることで、エントリー精度、損切りのタイミング、ポジション保有中の値動きの進み具合を観察できるようになるんですね。
なので、週足の次に日足を見るという流れはそのままでいいのですが、それに加えて4時間足から日足にスケールアップし、日足が陽線と陰線のどちらになるのかの見極めができるようにしていきましょう。
15分足:エントリー
4時間足でのセットアップを確認し週足で大局を把握、日足で陽線と陰線のどちらになるのかを見極めた。
そして15分足でエントリーしていくわけですが、ここでマルチタイムフレーム分析の大きな優位性を活かす場面が訪れます。(15分足と5分足は慣れている方で全く構いません)
それは、ストップを絞り込み高いリスクリワードを実現すること。
つまり、4時間足が執行時間足であるなら一般的には4時間足でストップロスを設定しますが、具体的なエントリータイミングを下位足にスケールダウンすることで、4時間足のストップ幅ではなく15分足のスケールでストップロスを設定できる。
スイングトレードを模索し、実際に4時間足でトレードしたことがある方なら分かると思いますが、エントリーしてから動き出すまでに相当な時間がかかりますよね。
1本確定するまで4時間かかるのでそれは当然の話で、その間にメンタルがブレてポジションに自信が持てず撤退してしまうリスクがあります。
それを15分足でエントリーすることで、エントリーしてからすぐにプラスの方向へ順行するタイミングでエントリーできるようになると同時に、損切りも素早い判断が可能になるので、まさに一石二鳥。
まとめ
スイングトレードの環境認識からエントリーまでの流れについて解説してきました。
兼業だからチャートを見る時間は限られてしまうからといって、それは決してデメリットではありません。
むしろ一貫性という意味では非常に有利だとも言えます。
そして、時間が限られているからとスキャルピングに手を出すのはリスキーであり、逆にチャートに縛られないスイングトレードの優位性を活かせると考えた方がいいでしょう。
この世界は時間に支配されており、チャートの世界もそれは同じ。
マルチタイムフレーム分析は、その時間を味方につけることができる最強の環境認識。
各時間足の役割を定義し、優位性ある戦略を立てトレードしていきましょう。